安倍政権の支持率が上がって来ました。
現在48〜49%という世論調査の結果が出ています。安倍政権や自民支持者はこれを安倍総理への支持が回復傾向にあるとか、やはりいざという時の自民党だと受け止めるのでしょう。
しかし国民の判断はこの火急の事態に政治の混乱を回避したいという思惑が反映されたものであり、けっして安倍自公政権の支持が本質的な回復傾向にある訳ではありません。ハッキリ申し上げて、これを安倍政権への信任が厚いと勘違いする人は愚か者です。
冷静に見れば、東日本大震災の時の民主党政権の対応と何ら変わりはないどころか、情報操作は『もりかけ問題』や『桜を見る会』同様、国民の知る権利を奪っているも同然で、それが証拠に国民の不安は一向に収まっていません。それもこれも安倍総理自身が招いた『不徳』と『不実』と『機能不全』と『無能』ゆえです。
思うに新型コロナウイルス禍の終息までのロードマップが安倍政権には無いのではないでしょうか。しかし『今回の件は想定外で対処できませんでした』で、済まされる話ではありません。
今一番大事なのは、このCOVID−19禍をどう乗り切り、最終的にどう収束させるかです。それ以外のことは枝葉末節であり煩わしい雑音でしかありません。国民の信任も憲法改正も東京オリ・パラ開催もこの災いを払拭しなければ成り立たないのです。否、現況からすれば『絵に描いた餅』になりかねない瀬戸際にあるのです。
<2017年10月22日 スペイン・マドリッド 移牧祭>
今のところ安倍政権は有効な方策を何ら打ち出せていません。国民への協力を訴え、皆でこの難局を乗り切ろうと唱えるだけで、何ら具体的で実効性のある施策を打ち出せていないのが現状です。欧米の首脳のように矢継ぎ早に次々と施策を打ち出すような勇気と度量もなければ、危機管理能力もはなはだ希薄です。
それが証拠に、国会の場において『全国の学校には是非とも卒業式を実施して頂きたい』などと時季外れ、的外れな答弁をして野党から失笑と追及を受けていました。
『遅い!』・・・野党の怒りは国民の怒りでもあるということがこの御仁には分かっていない。自公支持者だけが国民ではない。そのことが安倍総理にはまったく分かっていないのですね。
このままでは旅客輸送や物流業界の従事者まで感染の拡大の恐れがあります。そうなればデリバリーやロジスティクスが滞り、小生が指摘していた通り国民の生命の危機が現実のものとなります。
『血液と共に栄養や酸素を運ぶ血管そのものが詰まれば人は生きていけない』のです。
<今はこんなに人や羊が集まることは出来ません。マドリッド・移牧祭にて>
今何を為すべきかは明らかです。賢明なる皆様ならばご存じだとは思われますが、お隣の中国や韓国から日本の為政者や国民が学ぶことは殆どありません。今や注視すべきはパンデミックの渦中にある欧米各国の対応です。
イタリアやスペインやフランスやドイツで今何が起こっているのか、なぜイギリスは感染者の増加がEU諸国より少ないのか。この情況を分析すれば自ずと日本が取るべき方策が明らかになる筈です。
イタリアからは医療崩壊の現実を知ることが出来ます。スペインもイタリアと同じ轍を踏むかどうかの瀬戸際にあります。フランス、ドイツも、とうとう国境を閉鎖しました。フランスに至ってはマクロン大統領からとうとう『外出禁止令』が出されました。
翻って日本の情況を欧米と比べ鑑みると、小中高の休学要請以降も感染者の減少傾向は見られず、施策は成功したとは言えない状況にあります。『かろうじて踏みとどまっている』という釈明を我々国民は何度聞いたことでしょう。そしてその『かろうじて踏みとどまっている』情況は、検査数が諸外国に比べ圧倒的に少ないから成り立っている論理や結果であって、実態を反映したものではないことをみんなも薄々感じているのではないかと思います。つまり真実や実体は隠されている訳です。だから国民の不安は消えないのです
<2020.03.17.19:15追記>
何?、全数検査したら医療崩壊が起こる? それ言い訳です!
だったら病院や医師が検査をしなければいい。そこが検査数のボトルネックになるんだったら、そこを経由しなければ良い。そんなことも分からないなんてバカとしかいいようがない。
医師法がどうした! 薬事法がどうした! 費用がどうした! 国民生活の危機にある今こそ、超法規的措置で打開すべきではないか。それが出来るのは政治家だけだ。
一向に終息の気配を見せず、ただダラダラと感染者数が微増しているのは、関係者の努力で『辛うじて踏みとどまっている』からではない。断じてない!
このウイルスの最大の特徴は感染者数における無症状・無発症・無自覚者数が全体の8割を占めていることだ。その隠れた陽性患者が各地でクラスター感染を引き起こし、その結果重症者や死者を生み出している根本原因なのだ。そこを解決しないで検査を怠ればそのツケはあまりにも大きい。その点からすれば中国や韓国の遣ったことは日本が唯一見習うべき点だろう。完全封じ込めの『武漢方式』はあまり参考にはならないが、完全封じ込めなら早期に終息に向かうことを実証した。韓国が実施した『ドライブスルー検査方式』はオリジナルかどうかは知らないが、検査に人が並ぶことによる集団感染やクラスター感染を防ぐのにはとても有効な検査方式だ。
日本の岡田教授が提唱する無作為検査でも駄目だ。疑いのある人は全数検査を目指すべきだ。
検査数が増えないなら、PCR法なんて判定精度が80%なんて低い割に結果が出るまで時間も費用も掛かるバカな検査方法は改めるべきだ。それにPCR法なんて天下り企業独占の検査方法だ。検査精度も低く検査数の劇的な増大も見込めないこんな欠陥検査法に拘る必要はない。
今必要なのは検査数の増大だ。
しかも現在の検査数より二桁多い検査が必要なのだと思う。
この機を逃せば本当の意味での医療崩壊が起こるだろう。
そして日本もイタリアのお仲間入りだ。そして日本国民はそれを望んでいない!
まさか日本でそんなことは起こらないだろうと思っているそこのあなた。この世に起こらないことなど何ひとつないのだよ。大災害は人災であって慢心や油断を元に起こるものなのだよ。それが分からない様では、この病禍に呑み込まれるのを防ぐことはできないであろう。
この様な情況を見ると、安倍政権がいずれ近いうちに『非常事態宣言』を出さざるを得ないだろうと思います。そしてその後はフランスのエマニュエル・マクロン大統領が発令したような、罰則を伴った『すべての国民の外出禁止令』を発令せざるを得なくなるでしょう。というより、『非常事態宣言』と共に『すべての国民の外出禁止令』の発令を内容をよく吟味したうえで同時にすべきだと思います。学校休校のような安倍総理の根拠もない思いつきで実施されては敵わない。
現実と真実の見えない安倍総理は未来を予測すら出来ない体たらく。だからこの後に及んでG7に東京オリンピック・パラリンピックの開催の賛同をG7各国の首脳から得たなどと脳天気な声明を出しているのです。それによって国民に希望の火を受け付けようと画策しているのならお門違い。却って現状認識のなさを露呈した発言だった。まさに『馬鹿の極み!』です。
でもね、こんな情況でも、というよりこんな情況だからこそ、安倍政権には目を醒まして貰いたい。今何が必要か? まさにその事を真剣に考えて貰いたい。
本当に必要なのは「マスク」や「トイレットペーパー」や「その他の生活必需品」だけなのか? 人間なら本来『考える頭』があるのだから真剣に考えて下さい。今火急にすべきは社会インフラが停滞したり停止しないようにするにはどうするかということと、その元凶であり根源的問題であるこの『COVID−19禍』そのものをどう収束させるかです。ワクチンや特効薬の開発を共同でやりましょうなどと、開発には一定の時間が掛かることを無視した空虚で絵空事で脳天気なことをのたまわっている時間はないのです。目を醒ましなさい!
支持率だとか、次の国政選挙やオリンピックの開催だとか、憲法改正のことなど頭からも口からも吐き出しなさい。あなたが今やることはそんなことじゃないでしょう。
国民の生命と財産の危機を救えるのは為政者しかありません。あなたにその覚悟はあるのですか? この後に及んで保身に走って、浮かぶ瀬があるとお考えなのですか。歴代最長政権など憲政史の偉業でも何でもありません。国民の不安を払拭してこそ、そして国民を生命と財産を守ってこそ憲政史に名を残す宰相となり得るのです。
安倍総理お願いします。これ以上日本丸を泥船にしないでください!!!
<最後に>
社会基盤と基幹産業と生活必需品などの食料品を生産する人たちや業者や企業のみ稼働し、あとは飲食業もその他の産業の企業活動を有期で一旦すべて停止すべきでしょう。そうでなければ国民の生命とも言える運輸・輸送業界に働く人たちの感染が広まり、日本人の生活やひいては生命が破綻してしまいます。誰が安倍総理の首に鈴を付けるのか。それを出来る政治家が今いるのか? はなはだ疑問の小生であります。
今日の午後は通院があるので、「夫婦の会話」シリーズ間に合いませんでした。後日お話を追加・加筆するかも知れませんが、悪しからず!