<『中庸』という言葉がアリストテレスの哲学に出て来るとは思わなかったよ>
見ていて誰もが腹が立ったろうね。日大アメフト部内田前監督と井上コーチの記者会見!
いや、聞きしに勝る危機管理能力の無さ。認識の余りの低さに怒りさえ覚えた。
前日の二十歳の宮川選手のあの誠実な態度に涙したわたしが、翌日に日大の内田前監督以下に腹が立つとは思わなかった。人生経験豊富であろう人物が二人も揃って、弱冠二十歳の宮川選手に品性も品格もコミュニケーション能力も語彙力も劣るとは何という情けなさ。記者に対しても、思い入れなどという内田・井上ワールドを開陳するだけで、その質問に的確かつ簡潔明瞭に答えたことは一度もなかった。宮川選手の答弁に納得がいったのとは正反対に、日大アメフト部二人の指導者の疑念は深まるばかりだ。
あのようなことをさせておいて、ラフプレーを指示していない。しかし責任は取る。一時的に常務理事を退く、井上コーチは辞意表明した。そしてそれで一件落着すると思っている。
えっ、それが責任の取り方ですか。弱冠二十歳の選手をあれだけ追い込んで、そんな指示はしていないと主張すれば、選手が勝手に判断したことになるではないか。刑事責任も問われる事態となりかねないのにこの後に及んで平気で保身を図っている。的確に指示を伝えなければならない人間が、あとでどうとでも言い逃れできる不明瞭な指示を出しておいて、いやそう意味じゃなかったんだと平気で言えるその神経。わたしにはとても理解できないよ。コンタクトスポーツじゃ的確な指示が必須だというのにこのザマは一体何なのだろう。フツーの企業じゃ間違いなくクビか自主退社しか道はない。言い逃れできない行為を言い逃れするその神経が良く分からない。
ハッキリ言って『卑怯』ですらある。これは、対する宮川選手の『潔さ』と比べ著しく劣る。
これはもはや品性とか品格の問題ではなく『人間性』の問題だと思う。
日大には「危機管理学部」という学部があるらしいが、世の中は日大の危機管理学部とはいかに言い逃れをするかを教える学部としか思えないだろう。現にこの学部の学生が怒りを露わにしていたよ。まったく以て呆れるが、これが日大アメフト部と日大という組織の責任の取り方なのだろうと思わざるを得ない。
日大の現役アメフト部員も学生の大半もOBも怒っている。試合後に内田前監督が記者に話した音声データも出て来ている。それでも内田前監督は「QBを壊してこい」と言ったことはないと主張し、最後まで指示していないと否定した。
問題がこれだけ大きくなれば、もはや法廷で決着を付けるしかあるまい。
今は、宮川選手に被害者側からの情状酌量の嘆願書が出て、世の中でもそうした助命嘆願の署名が集まって、彼が訴追されないことを祈るのみである。
因みにわたしは、宮川選手の会見は主に「ミヤネ屋」で、内田前監督と井上コーチの会見は「ミヤネ屋」と「AbemaTV」で最初から最後まですべて見た上でこの事を書きました。今国会で信用性がないという意味で与党が頻繁に使う『伝聞』ではありませんし、人の意見にも左右はされていません。
<2018.05.24.14:45追記>日テレ系「ミヤネ屋」の画像を引用しましたことをお断り致します。
正義の味方のつもりか、自分たちが国民の意見を代弁しているつもりか、はたまた何様のつもりかは知らないけれど「このままでは日大の評判が落ちますよ」というマスコミもどうかと思います。
でもね「それは落ちません」と即答する日大広報も頂けない。これどう見ても「開き直り」だよね。
この広報、故意かどうかは知らないけれど、自分のマイクをスピーカーに近づけて、ハウリングを起こし、会見を結果的に妨害していたフシがあります。
このままでは文科省から大学助成金を返上させられるのではないか。こんな大学に税金使われたくないし。