『アベノミクスで始まりアベノマスクで終わる』
 

 与野党問わず永田町ではいま、混迷する政権と政局を睨んでか、
 

 このフレーズが『アベノミミ』の埒外で密かに囁かれているらしい。
 

 そう揶揄されるほど『アベノマスク』は政権のみならず、総理そのものの資質を象徴する出来事として巷間を賑わしているだけでなく、政権内や自民党内でもすこぶる評判が良くないと言えよう。
 

 そしてこの宰相が『アベノマスク』を野党に揶揄される度に、色をなして反論するその姿を見て、政権内部でも今のところ離れていく者こそいないが、一定の距離を置く閣僚も増えてきたように思う。総じて皆腹の中で『アベノマスク』にそう拘るなよと、総理の大人げない対応を冷ややかに見つめているのだと思う。それが証拠に安倍晋三総理大臣以外に誰一人主立った閣僚で『アベノマスク』を着けている者はいない。『アベノマスク』をなぜ着けないのかと聞かれた麻生太郎財務相は、自前のマスクをずり上げながら「まだ届いていないので」と薄ら笑いを浮かべながら空とぼけたという。自民党の若手議員からは「これだけは忖度できない」との声もチラホラ。それゆえに逆に総理が一層ムキになっている感は否めない。

 

 アベガーから総理にひと言。

 

「少しは大人になったら」

 

 マスク一つでもし政権が瓦解したら世間は一体それをどう風刺するのだろう。