世も末だね

世も末だと思う。

文科省が愛知のある教育委員会に問い質した理由がである。

それと同じ愛知県の、あの学長の記者会見も内容をすり替えての個人への悪質な中傷である。

ブログ記事を基本的には更新しないと書いたが憤りを感じたので書くことにした。

　人を貶める様な輩が嫌いである。そこに恣意的な思惑が見え隠れする時、人はそれを見逃さない。
　一つは、前川前事務次官の中学校での講演会の内容を質した文科省の対応と、その長である林文科大臣の会見であり、もうひとつはあの栄レスリング強化部長を擁護する至学館大学の谷岡学長の会見だ。

　凡そこの二つの会見に共通するのは、人を貶めて尚自分もしくは自分たちを正当化する主張である。人はこれを醜いと感じるだろう。あの会見時の顔を果たして文科大臣も至学館学長も誇れるのだろうか。私はただただ醜いと感じた。

　まだ結論さえ出ていない問題に対して、「そもそも伊調馨さんは選手なんですか」と予断を持って勝手に断じたこの学長の見識を疑う。そもそもレスリング協会の副理事長の立場ではなく、マスコミの報道により至学館の一般学生やレスリング部員が風評被害を受けていることを理由に学長としての立場で会見を開いたと冒頭に述べておきながら、最後は自ら個人を誹謗中傷する愚に気づきもしない神経の持ち主である。

　会見の内容をすり替えてまで、結局のところ人を貶めて自分たちの立場を正当化しようとしたその真意が見えてしまった。人の上に立ち人を導かなければならない学長という立場をまったく理解していないその愚かさを恥じるべきであろう。

　文科省にしてもそうだ。前川事務次官を愛知県のある中学校が招いて講演会を開いたことに対して、文科省からそれを管轄する教育委員会に15もの質問と講演内容を写したビデオの提出を求めたことも同様である。天下りで引責したことと、出会い系バーに出入りしたことを理由に挙げ、そんな人物を講演に呼んだことの真意と、軽率さを糺すとは一体どういう了見なのだろう。しかもこれら文科省の対応は合法だという。恣意的、抑圧的な内容であるにも関わらずそれを正当化するのは、もはやこの政権の常套手段だ。

　被害を現実に被って思い悩んでいる人物を非難したり、既に社会的に制裁を受けている人物を鞭打つことが美徳だとでも思っているのだろうか。寛容性のない社会というよりも、権力や権威を笠に着た事実の歪曲化と人を愚弄するその遣り口に憤りを感じる。

　文科省を管轄する政府が、前川前事務次官を未だ叩くのは、加計学園経済特区認可問題が、森友問題のように再び火を噴くことを恐れてのことなのだろうか。

　暗黒政治と権力や権威による民意の抑圧と洗脳は既に始まっている。