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ご無沙汰しております。 [随筆]

白馬遠望.jpg 
<6月26日の白馬の朝です>

 皆さまお元気ですか。ご無沙汰しております。

 小説の再開もままならず多忙な毎日を過ごしております。

 虫垂炎で入院して以来いろいろな出来事が重なりブログ更新が疎かになっていました。 

 手術を受けようやく退院したというのに、その後の経過観察の最終診察で大腸内視鏡検査を受ける事になりました。そしてその検査結果は六月下旬に分かったのですが、放置すれば癌化するポリープが三カ所見つかったとの事で、八月も立秋を過ぎてから切除する手筈になっています。

 まあこういう事は以前にもあって、ポリープ切除自体初めての経験ではありません。特別急ぐ段階でもないのであまり気には掛けていません。

 それはともかく退院後の一番大きな変化は、また仕事に戻った事です。

   何やかやで思わぬ出費が重なり意外と早く余裕がなくなってしまいました。そんな事を考えている最中に再び仕事をしないかとのお呼びが掛かったのを契機に仕事に戻る決心をしたのです。という訳で本当に困窮する前にまずは現役復帰です。生活の為には致し方なしですね。

 実はこれがブログ更新がままならない一番の理由だったりします。

 もうあれもこれも同時に遣る気力も体力もわたしにはありません。

白馬の紫陽花.jpg 

 そしてわたしの思惑を変えざるを得なくなるのに決定的だった出来事が、うちのWANである雲谷斎武羅運陛下(愛称ブラちゃん)が悪性リンパ腫になってしまった事でした。

   気づいたのは三月の事なのですが、四月になって掛かりつけの医師の診察を受け、血液検査をした結果分泌腺に出来た腫瘍なので問題ないといわれ安心していたのです。

 しかし検査で血を抜いて一旦小さくなった腫瘍は六月を境に再び肥大化していきました。そして六月の下旬、冒頭の写真を撮ったまさにその旅行の最中にもう一つ腫瘤が出来ている事が分かったのです。

 その二週間前から日増しに大きくなっている事が気にはなっていたのですが、もう一つ腫瘤がある事にまったく気がつかなかったのです。飼い主として迂闊でした。白馬から帰った次の日にはWANを病院に連れて行き次週の火曜日に切除手術を行いました。そして手術から二週間を過ぎた昨日抜糸をしました。手術自体は問題なく経過も良好でしたが、病理検査に出した腫瘤の検査結果は最悪でした。

 <非上皮性悪性腫瘍、リンパ腫の疑い。結論は中~低分化型のリンパ腫と考えられる>

 その文字を見た途端「ああ、やはりそうだったか」と思った次第です。

 腫瘤部を触っての判断では、急激に大きくなるのを実感しています。ですので中分化型リンパ腫も怪しいものだと思っています。今後は再発させない為にも継続的な癌治療が必要との事で経済的な事も勘案して結論を出さなくてはならなくなりました。それは保険が利かないからで、よく知られた動物疾病保険でも七歳以上は保険に入れません。ですから癌治療などの医療費は手術をしなくても数ヶ月で数十万円単位の高額となってしまうのです。

 ところが更に追い打ちです。抜糸したその日に、ブラちゃんのブラッシングをしてあげていたところ、手術前にはなかった腫瘤が新たに見つかったのです。それも四つも。

   暗澹たる気持ちになりました。この子は小さい頃から骨折に始まりアトピー皮膚炎、二度の膀胱結石、そして今回の腫瘍とご難続きでした。それでも健気に明るく生きて来ました。今年はもう少しで十四歳になりますが人間の寿命に換算すれば七十六歳の老齢犬です。何だか考えると可哀想でなりませんが如何ともしがたい。

 それでも可愛いし何とかしてあげたいけれど経済的に厳しいかもしれません。でも出来るだけの事はしてあげたいと今は考えています。

白馬の花たち01.jpg


 一方、小説の方ですが執筆が進んでいない訳ではありません。現在も合間を見て続けています。今は一から見直して文章の推敲をしております。読み返してみると変えなければならない箇所が多々あり、一話一話気になる箇所は初めから文章を作り直すつもりで推敲を繰り返しています。その推敲も行ったり来たりの繰り返しで思う様には捗っていないのが現状です。

 という訳でまだ発表出来る体裁にはなっていない状態です。その間にわたしの考えも変化し、妻の意見もあり、今後はブログ上ではなく他の媒体での発表若しくは上梓も視野の中に入れています。妻は新人賞を狙えと云っておりますが、新人賞は原稿用紙200程度の短文でなければ対象にはなりません。そしてこの原稿はそこまで文章を削る事は出来ません。

 それに、より大勢の人に読んで貰うには尚更文章は今のままでは駄目だと思う次第です。それは他人様が本を購入してまで読もうという気になるにはただ感動を覚えるだけではなくて、他者と一線を画するなにがしかのプラスαが絶対に必要だというわたしの考えによるものです。

   それは誰にも真似の出来ない文章構成力だったり、もう一段も二段も上の表現力だったり、誰も未だかつて試みなかったテーマを取り上げたりと云った事なのだろうと思うのです。しかし、何よりも大切なのは自分の確立した文体を作り上げる事で、それは同時に独創的で個性溢れるものでなくてはならないと思うのです。とにかく人と同じであってはならないとまで考えています。今のところそれではどの様に進めれば良いかという結論はわたしの中では未だ出ていません。

   勿論自分の才能を信じて前に進むしかないのですが、いずれこれを生業にしたいと云うのがわたしの考えです。それにしては少し年齢が高めですが、わたしより高齢で文学賞を取った方や流行作家になった方も多々居られますので希望は捨てません。これまでの様に中途半端で終わらせたくはないのです。

 現在は、あれこれ日常のよしなし事に気を廻しながらも小説を書き進め、今後の道筋を見出していくという考えで残り少ない日々を過ごしております。そして空いた時間に集中して文章の更なる飛躍を模索しながら毎日を送っているという次第です。

 ではまたごきげんよう。

 


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U3

☆ストックンさんへ
 一番海苔ありがとうございます。
by U3 (2016-07-24 13:42) 

U3

☆ma2ma2さん、ちくわさん、AKIさんnice!ありがとうございます。
by U3 (2016-07-24 15:42) 

U3

☆ミラジョボチッチさんお越し頂きありがとうございます。
by U3 (2016-07-24 17:10) 

枝動

こんばんは。
陛下は可哀想なことになりましたね。でも、悪性じゃないという希望もありますから。
うちの子なんか、ふたりとも体はボコボコです。高齢だし仕方無いなあと悲観してましたが、長生きしてるので良性みたいです^^;それにしても、腫瘍だらけです。
陛下のために、祈ってます。
by 枝動 (2016-07-24 23:34) 

ironbridge

U3 さん、大変ですね。でも〟生活の為には致し方なしですね〟とはいえ〝仕事をしないかとのお呼びが掛かった〟とは、余程「専門性の高い知識」をお持ちなのでしょう。どうぞご自愛ください。3年前に死んだラブラドルですが、獣医さんは15歳ではね!?と積極的治療はしてくれませんでした。
by ironbridge (2016-07-25 00:32) 

なかちゃん

万全ではない中でのお仕事復帰、お疲れさまです ^^
何をして生きて行くにしても、生活するには先立つものが必要ですから仕方がないのかもしれませんね。
そして、陛下についてはお気の毒です。
残された日がどれだけあるのかは分かりませんが、出来る限りの想い出を作ってあげてください。
小説に関してはとても残念ですが、読むことが出来る運命ならばいつかどこかで読めると思います。
その日を楽しみにしています (^^)

by なかちゃん (2016-07-25 13:05) 

U3

☆枝動さんへ
 悪性リンパ腫である事は確定しました。今日は自分も持病の定期検査で通院でしたがその前に動物病院に行って新たな腫瘤を確認して貰いました。急激に大きくなる腫瘍で放置すればこれからも幾らでも出て来るそうです。注射を打てば腫瘤は小さくなり最終的には完全に消える事を確認しました。しかしそれは再発しないと云う事を保証するものではない様です。
 放置して悪化した場合の事を考えると何十万と金が掛かっても続けるしかないようです。第一今は平気でも、もし苦しむ事になれば黙って見ていられないと思います。
by U3 (2016-07-25 18:17) 

U3

☆ironbridgeさんへ
 小型犬は長生きしますから生を全うする迄は面倒を見なければならないのかも知れません。仕事は専門性は確かにあり報酬も一般のサラリーマンよりは高いかも知れません。ですが歳を取っての仕事は辛いですね。もしわたしが会社員なら今年で定年です。
 今は人間並みの医療設備と治療を施す動物病院もあるそうです。世の中は常に変化しています。それにしても確かにラブの一五年生存は長生きと云えますね。
by U3 (2016-07-25 18:22) 

U3

☆なかちゃんさんへ
 お気遣いありがとうございます。武羅運陛下は今のところ滅茶苦茶元気で本当に病気なのかという感じです。でも手術前は3cmの腫瘤があったんですよ。これ以上大きくなると破れはじめ糜爛してくるので痛みを訴える様になります。そうさせない為にも抗がん剤を投与するしか道はない様です。
 小説ですが三部作などにしてその第一部を新人賞狙いとすることも考えています。それとも、武羅運の数々のエピソードを小説にして新たに書くという構想もあります。主だった新人賞は九月締め切りが多いようです。それまでに何とか間に合わせようかなと。
by U3 (2016-07-25 18:33) 

jinn

記事の更新にウキウキして拝読させて頂きましたが…
先ずお体の件、ご自愛下さいませ。
そしてご家族のお話に、僕まで胸を痛める思いです。
最後は良い話。今回の小説でなくても、ソネブロで存じ上げた方が紙媒体の作家としてデビューされるかも、という事にワクワクしています。
by jinn (2016-07-25 19:46) 

青い鳥

陛下へのお見舞いと、U3様への応援のnice!を押します。
陛下が苦しむことがありませんように、
或いは痛みが僅かでありますように。
U3様もご無理をなさいませんように。
by 青い鳥 (2016-07-25 21:59) 

U3

☆jinnさんへ
拙ブログの小説を楽しみになされていたとの由。本当に申し訳なく思います。ごめんなさいね。自分勝手にコロコロ考えを変えてしまって。
還暦近くになってますます悩み多き人生を過ごしております。
by U3 (2016-07-26 17:40) 

U3

☆青い鳥さんへ
先日はお誕生日おめでとうございました。ソネブロでもお祝い申し上げます。
武羅運に対し本当に重ね重ねお気遣いを頂きありがとうございます。手術で背中と首筋の毛が剃られ見た目は痛々しいのですが、実際には痛みは殆どないものと思われます。
ただ、放置すると彼方此方ボコボコ腫瘤が出来て処置のしようがなくなるとのことで、今後は化学療法で対処するしかない様です。8月半ばから治療を始める予定です。治療の効果があれば腫瘤は跡形もなくなくなるそうです。ただ、定期的に続けないと再発は必ずするそうです。
by U3 (2016-07-26 17:51) 

たいへー

綺麗な風景ですね。
最近提灯ばかり見ていたので目に沁みます。
by たいへー (2016-07-27 08:08) 

U3

☆たいへーさんへ
 お元気ですか。次回更新は今のところ未定ですが八月半ばを予定しています。小説は無理ですが、私のエッセイと新しく撮った写真など載せたいと思います。
 因みに小説は第二十八話まで推敲が終わり、現在第二十九話に掛かっているところです。
by U3 (2016-07-27 10:49) 

saia

U3さん、お久しぶりです。
いろいろ重なり大変な日々を過していらっしゃったのですね。
U3さんのポリープも心配ですが、ブラウンくんの病気のことも何とも胸が痛みます。。。
私の方も先月中旬に近くに住む伯母が突然亡くなり多忙にしていたため、うっかり記事の更新に気がつかず大変失礼いたしました。
U3さん、ブラウンくんどうぞお大事に。
ブラウンくんが1日も長く楽しい日々を我が家で過ごせますように。。。

by saia (2016-08-04 14:58) 

hirometai

U3様
お久しぶりです。
大変な数か月でしたね。
又、ワンちゃんのご病気、出来る限りのことをしてあげて下さい。
自分も春から夏にかけ、連れ合いの具合が悪く一寸大変でしたが、今の医療に感謝しています。
5年前にゴールデンのパトロール犬アラレを13歳で肥満細胞腫で亡くし、辛い思いをしました。
幸せな時を一緒に過ごしてくれたことに感謝しています。
暑さもまだ続きますので、どうぞ、ご自愛ください。
次の記事を楽しみにしています。
by hirometai (2016-08-12 15:30) 

U3

☆saiaさんへ
 ご返事が遅れ申し訳ございません。明明後日ポリープを取る事になります。
ブラウンの治療は高額ですが毎週一回抗がん剤を投与する道を選びました。
見ていて可哀想なのでわたしのポリープ切除の後から始める予定です。
by U3 (2016-08-15 17:47) 

U3

☆hirometaiさんへ
 こちらこそお久し振りです。
やはり経済的な理由で治療しないのはいけない事だと思いブラウンの抗がん剤投与を選択しました。生き物はすべて平等です。ならば人と同じ様に遇して遣らなければ天罰が下るというものです。
 本当はただ可愛いだけで何とかしたいと思っているだけなのですが。
by U3 (2016-08-15 17:51) 

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