LaLaLa, I love you. and Stay hungry , Stay foolish. [随筆]
<双方向通信>
うちの奥様は一方向通信である。単方向ではなく、あくまでも一方通行なのだぁ!
あ、、、その前にうちの奥様の相変わらずの天然振りを示すエピソードから話し始めようか。
安曇野の豊科にある「豆んちカフェ」でおいしいタコライスを食べたという記事をアップロードしたのは前々回のことでした。
ところでタコライスってどういうものという説明をしなければならなのですがそれはうちの奥様の超天然に関する最重要機密事項(トップシークレット)なのでこの話を読み進めていけば最後に分かるように致します。(何だよソレッという自己完結型ツッコミあり)
秋になってうちの奥様を安曇野に呼びました。今年になって三回目の安曇野訪問です。まあ今年はこれが最後になるのでしょう。二日目の昼に以前写メールで送ったタコライスの写真がとても美味しそうに見えたので是非とも食べたいという奥様のご要望があり件の「豆んちカフェ」に連れて行きました。
カフェというからには当然喫茶店ですがこの店のコーヒーはおいしいです。喫茶店ならコーヒーが美味しいというのは実は当たり前ではありません。余談ですが手持ちのガイドブックに載っている安曇野や大町、白馬の有名な喫茶店の過半にわたしは行きましたが本当においしいと思うコーヒーは数店のみでした。中には温度管理がなされていないぬるいコーヒーを出されたこともあり(わたしはその時には何もクレームを付けたりしませんが)二度とそういうお店には行かない事にしています。その店は大町美麻地区ではかなり有名なところでしたがね。(ケーキは噂に違わぬ美味しいものだっただけに残念です)
まあ、そう云うわたしがコーヒー通かといえばそうではないのですが人並みな味覚を含めた五感は持ち合わせています。その様なわたしが何故週末ごとに喫茶店行脚をするのかといえば、うちの奥様がコーヒーや料理に煩いのでこちら(安曇野)に来た時に連れて行こうと思いあちらこちら休みの日に開拓しているという訳です。まあこちらに来て自炊主体で殆ど外食はしないのですがそんな理由もあり休日の昼の三回に一回くらいは喫茶店やレストランや和食割烹のお店などに行く事にしています。
とにかくうちの奥様の記憶はすべて食べ物に関連付けられていてその記憶力は凄まじいものがあります(笑) わたしがまったく覚えていない二十年以上前のどこそこで食べた料理など事細かに記憶しており本当にわたしが呆れるくらいの詳細な記憶力です。何故わたしが呆れるのかといえば食べ物以外の記憶は殆どないからです。うちの奥様の場合「すべての記憶は食べ物に通ず」という事であり食べ物に関連付けられていない出来事はすべて忘却の彼方に押し遣られる悲しい運命です。幾ら美しい景色を見たからといってそれが食べ物と結び付けられなければ記憶として残らないのです。
「え、そんな事あった?」と真顔で聞かれてしまいます。
例えば奥日光の小田代原で見た晩秋の落葉松が夕日に映えて黄金色に輝いていたそれはそれは美しい情景を彼女は奇跡的に覚えていますが、それはたまたまそこに設置してあった木製のベンチテーブルでわたしが作ったレトルトの野外飯(アウトドアクッキング)にちょっと一工夫加えた熱々のカレーライスが奥様の予想に反して美味しくなければ彼女の口から「あのカレーライスを食べた後に見たカラマツはとても綺麗だったわね」とはけして云われなかったでしょう。まあ、逆にとてつもなく不味くても彼女の記憶には残りますが(笑)
とにかくそんなうちの奥様ですから期待が裏切られた時の食べ物の恨みは恐ろしいものがあります。何か食べに行く予定を反故にしようものなら一生その事を詰られます。
たぶんわたしのいまわの際には枕元で
「あなたはあの花見を見事反故にしてくれましたね。あの時私はその為に前日からせっせと料理を作って重箱に詰めて待って居たというのにあなたは午前様で帰って来て当日は体調不良で一日中寝ていましたね。私は本当にこの人はなんて人だろうと思いましたよ。あの日から私はあなたの約束は信じないことにしました」
・・・なぁんて云われるのは目に見えています(爆)
それはさて置き、わたしはこの様なうちの奥様の食べ物への拘りがあるので滅多に何処どこの料理は美味しかったなどと話はしません。今回の写メールだって「今日はお昼にこんなもの食べたよ」程度のお話でしたので、何故うちの奥様がそれに触発されたのかその時は分かりませんでしたが兎に角「タコライスが食べたい」と急に言い出したので連れて行ったという次第です。
食べた後の反応は如何ばかりかと思っていたら好評でした。店を後にする時にお店の方に「コーヒーもタコライスもとても美味しかった」と暫く話し込んでいたうちの奥様の言葉に嘘偽りは微塵もなかったし、たとえ外交辞令でも口にするものに関しては絶対お世辞は言わない御仁なので一安心でした。(逆に不味いものを出されたり店に落ち度があったりすると自分の気が済むまで文句を言わずに居られない困ったちゃんなのでそんな時は宥めるのに一苦労です)
しかしながら、今回は安心かと思いきや美味しかったというその言葉の割に何故か腑に落ちないお顔をなされている。
なので聞いてみました。
「もしかしてあまり美味しくなかった?」
「見た目も綺麗だし野菜が多くて栄養も十分取れているし本当に美味しかったよ。・・・でもねタコライスなのに何で蛸が入ってなかったんだろう。U3(ゆうさん)のに入ってた?」
勿論わたくしめ大爆笑でした。
ご飯の中にたこ焼きでも入っていると思っていたのだろうか。
いやぁいつもながらうちの奥様笑わせてくれます。
※タコライスとは沖縄料理で、簡単に云ってしまえばご飯の上にメキシコ料理のタコスを乗っけたものです。もっと具体的に言えば大皿にご飯をさらりと盛ってその上に色とりどりの野菜や炒めた豚の挽肉を乗せて更にその上にサルサソースを掛けた料理です。
前置きが大分長くなってしまいました(たぶん本文より長い)がそれでは「奥様は一方向通信」のお話を致しましょう。
ある日うちの奥様がわたしに言いました。
「U3って私が人の話を聞かないって批判するけど自分だって聞いてないじゃない(怒)」
何の事だろうと思っていたらどうも今朝冷蔵庫の中に何と何が入っているという説明をしたのにわたしがその事を聞いていなくて、奥様が家を留守にするのでわざわざわたしの為に用意して置いた昼食を冷蔵庫から出して食べなかったと詰っているのですね。まあ詰られるのはいつもの事で概ね反論すらしないのですが、それは違うだろうという時には返事をすることにしています。そこでわたしは云いました。
「あのね君って一方向の会話と云おうか会話自体が成り立たない人なんだよね。分かる?」
「それってどういう意味!」
わたしは答えました。
「まず今朝君が言ったという内容だけれど確かに僕は聞いていなかったし用意してくれた昼食を食べなかったことは申し訳ないと思うよ。
だけれど僕と面と向かって話をしていないし僕が聞いているかどうかさえ君は確かめてもいないよね。相手が何をしていようが近くにいようが隣の部屋にいようがどこで何をしていようがお構いなしだよね。そこに問題があるんじゃないかな。
一方的にまくし立てて相手が聞いていたかどうかさえ確認していなければ話が一方通行と云われても仕方がないよ。つまり会話が成り立っていないという事だよね。コミュニケーションっていうのは意思の疎通があって初めて成り立つものだとしたら君のしたのは会話ではなく単なる【独り言】だったということだよ。
更に云わせて貰えば、君は僕がどうであろうとお構いなしに、というより何かをしている時に限って色々なことを質問して来るけれど僕はそれにいつも必ず答えているよね。どんなに忙しい時でもね。
でも君はその答えを殆ど聞いていたためしがない。
僕の云っている事が分かる?これは相手に大変失礼な事なんだよ。何しろ人に質問をして置きながらその答えをまるっきり聞いてないんだから。言い訳であの時は忙しかったからとか聞こえなかったとか色々言うけれどそれはないよね。
そもそも、会話っていうのはね、お互いに言葉のキャッチボールをするから成り立つの。分かる? 君の様にとてもキャッチ出来ない暴投を投げたり、投げ返そうと思ったらいつの間にかグローブを放り出して何処かに行ってしまったら言葉のキャッチボールは成立する筈ないよね。しかもキャッチボールしょうと言って来たのは君の方からだよ。嫌がる僕を無理やり引きずり込んで置きながらいざとなったら居なくなっちゃうってどういう訳? 教えて欲しいね、君と双方向通信が出来る方法!そして君の頭の構造」
うちの奥様は一気呵成に捲くし立てたわたしの話を聞いてどういう返答をしていいのか分からず作り笑いを浮かべておりましたとさ。
ところで「キャッチ出来ない暴投」って具体的にどういう事かと申しますと、うちの奥様の頭の中では脈絡があって話が繋がっているんだけれど他人には唐突で何を言っているのか分からない状態を指すのですね。例えば、
うちの奥様・・・「ねえねえU3あの話本当にひどいと思わない?」
わたし・・・・・「あの話って何よ?」、てな具合です。
要するに飛躍し過ぎているか話題に上って大分時間が経過して幾つも他の話題に会話が移っているのに彼女の頭の中ではその会話の続きがずっとずっと輪廻転生の様に継続していておもむろに「ねえねえ^_^」てな感じで話をするから皆目見当が付かないのですね。わたしはこの状態を「うちの奥様の思考の輪廻転生」若くは「うちの奥様のメビウスの輪アタマ」と申しております。
うちだけじゃなくてあなたの連れ添いもそうかも知れませんね。
まあこれが我が家のいつもの光景です。
そうは云ってもいつもは言葉を交わさなくとも以心伝心と云おうか阿吽の呼吸で過ごしていて殊更問題が発生したためしはありません。ところが一旦言葉を交わすとコミュニケーションが途端に取れなくなるのは一体どういう事なのだろうかと、、、まあいいか。アハハハ!
めでたしめでたし!
おしまい。
追伸
偉そうな事を云ってはいてもわたしには分別も常識も理性もありません。何故なら衝動買い癖が未だ治らないから、、、
<いつもながらの衝動買い顛末記>
副題:LaLaLa I love you. and Stay hungry , stay foolish.
新型iPhone買いました。5cではなく5sの方。一応64GB。
新し物好きは相変わらずで我が物欲の辞書に「我慢」という文字はありません。
てな具合でこの二年も経たない間に4s、5、5sとたて続けに買っちゃいました。本当はブログ記事上5は買っていない筈なんだけれど当分買わないとブログで宣言して置きながらこれも我慢が出来ず発売三ヵ月後には手に入れて居りました。わたしの当分というのはたった三ヶ月だった訳です。(情けなや)
5sはキャリアのショップに確認したらネット予約で早くても1ヵ月後でなければ手に入らないと聞いた途端に再び物欲がムクムクと頭をもたげ、ならばネット予約などせずに何とかしようと暗躍しました(笑)
発売当日はうちの奥様が将に安曇野をご来訪なされたその日でありましてわたくし仕事は定時で終えてそそくさと松本までお迎えに参上仕った次第です。ですから奥様の滞在期間中は何も出来おうせませなんだ。そうは云ってもわたしがその三日間手をこまねいている筈もなく、タコライスに満足なされたうちの奥様が翌日安曇野から松本経由でお帰りあそばされたその日の夕方に安曇野の家電量販店で発売後三日目にして最後の一台をGetです。(勿論事前に電話で在庫確認して取り置きして貰ってました)
一方、ここ半年の通信キャリアへの毎月の支払は34,000円台というお馬鹿な金額に達しておりまして、将に以前申し上げた以上の「モバイルプア」と云おうか最早それを上廻る「ステイ フーリッシュ モバイラー」と化した現実を踏まえて購入に際しては2年縛りではなくローン無しの一括払いで入手と相成りました。毎月の見た目の支払額が変わらないというただそれだけの理由で何を得する訳ではないのですから単なる気休めに過ぎません。
これもジョブスのスタンフォード大でのスピーチにあやかった賜物と申すべき快挙でしょう(苦笑)
もう誰が見ても大馬鹿者にしか見えないわたくしめでありまする。後ほどその話を聞いたうちの奥様呆れ顔。
そして一言、「バカだね」
わたしも一言、「そんなに褒めんといて。照れるがな」
・・・と島田洋七ギャグを飛ばしながら言い知れぬ不安感に襲われたのはここだけの秘密です。
あ、余談だけれどうちの奥様B&Bの島田洋七を知らなかったらしいです。たけしが登場した第一次漫才ブームの頃はイギリスに留学していて当時の事情に疎いとの事。「佐賀のがばいばあちゃん」の作者だと云ったら漸く分かって貰えました。
話を元に戻します。
そんな理性は頭の隅に追い遣りひたすら物欲を満足させた後は、すぐさま事前に取って置いたバックアップから復旧して環境を前の5と同じにしました。でも音楽だけは同期しませんでした。今までクラシックかジャズかフュージョンを中心で聞いていたので心機一転違う音楽を入れようと決めていたのです。
そこでインストルメンタルばかりじゃ飽きたなと、今まであまり聞かなかった日本のシンガーのCDを今月初め船橋に帰った時に近くのBOOKOFFで二枚購入しました。アマゾンは安いけれど欲しいと思っても三日後でなければ手に入らないのでね。何しろわたしは欲しいと思ったらその場で手に入れないと、、、トホホ。
早速iTuneでACCに変換して5sにエクスポートしました。聞いてみるとどれもこれもメッセージ性やドラマ性が感じられてとても良い曲ばかりのアルバムなんだけれどふと気づけばこの二人のシンガーには共通点が・・・。
何と二人とも「絶叫・雄叫び・熱唱型シンガー」だったのです。何も考えず目に付いたCDを買ったのですがね。
その一人は尾崎豊。もう一人は大黒摩季(爆)
わたしはもともとピアノソナタなどの静かな落ち着いた曲が好きでドンシャリ派ではないのですが、ブログで交流している「たいへーさん」などの記事でヘビメタなどのミュージシャンの紹介記事を見つけ興味半分で聞いたヴァン・へイレンにすっかり嵌ってしまったのが運の尽き、最近は何でもござれの節操なしのオヤジに成り果てた次第です。あ、たいへーさんは節操なしのオヤジなどではなく素晴らしいオーディオマニアなので誤解なきようお願いいたしまする。
とにかく尾崎にしろ大黒にしろいずれもわたしの年代ではあまり聴かないシンガーです。が、節操のないわたしはインスピレーションか神の啓示か聞いてみたいと思って後先考えずに買ってしまいました。でもね、どんなものかなと思いiPhoneに入れてみたら上記の如くすっかり気に入ってしまいましてしばらくは飽きそうにありません。
まずはご報告まで。
ところで数年前、糖尿病と診断されたショックから夢遊病者のように病院帰りの駅前の家電量販店でいつの間にか買ってしまった発売当日のPS3から始まったわたしの病的な衝動買いは、その後二度のクラウン新車即決買いと連綿と続いていて途切れる気配すらありません。一体何どこまで続くのでしょう。もしかして禁治産者への危険な一本道をひたすら走り続けているのかも知れません。かなり不安です!!!
でもあのショッキングピンクのクラウンシリーズには流石に手を引っ込めてしまいました。かろうじて残っていた理性を働かせてくれた新型クラウン開発チームの皆様ありがとう。感謝感激雨あられです。
ではでは皆様ごきげんよう。アハ!
昨日から体調不良で寝ています。
by Silvermac (2013-10-14 17:54)
タコライスの件、奥様最高ですね!私もニコニコになりました。そして、食べ物の記憶に関しましても同感でございます。^^;
by ソニックマイヅル (2013-10-14 18:56)
タコライス、予想通りのオチでした(^^)ニコ
予想できたのは、うちの相方が沖縄で全く同じセリフを言ったからです。
♪ 男と女の間には 深くて暗い河がある~ ♪ ですね。
by johncomeback (2013-10-14 20:23)
こんばんは。タコライス、知りませんでした^^;
所で、記憶が食べ物に連動しているというのは、ある意味凄いことですね。
最近、其の記憶力が随分低下しています、我ながら心配です(T_T)
奥様見習って、何かと連動しなければと思いました。
普段言葉を交わさなくても、...の件はよく解ります。30年以上も一緒に居ると、おっしゃることは、身について在りますね。
by 枝動 (2013-10-14 22:03)
ショッキングピンクのクラウンにしてみました
なんてオチだったら どうしよう
と思ってたのですが ホッとしました。
奥様とのかけあい?!が
U3の能力開発に役立っているのかもしれませんね
by わーこ (2013-10-15 00:03)
メロンパンにメロンが入っていない事も、
問題になるでしょうか。^^;
by たいへー (2013-10-15 07:40)
私もタコライス食べたことがないので、たこが入っていると思ってました。タコスライスなんですねー。
by めもてる (2013-10-15 12:04)
どの家庭も同じだなぁ~
最近うちの相方、昭和の頑固おやじの様に
「あそこのお店のあれが食いたい、ほらあそこに有ったじゃないあれ」
と言いますが、何の事だかちんぷんかんぷんなので
ネタフリして誤魔化してます
by くまら (2013-10-15 14:23)
これだけ長いと考えたコメントも読み終わる頃は忘れちゃいます。
爺はタコライスを食べた事が無いのでどんなものか分かりませんが、タコが入ってないんですね。
by 旅爺さん (2013-10-15 17:14)
面白い会話ですね。
当家は、会話そのものが無くなりました。
by kohtyan (2013-10-16 10:00)
会話が途切れて数年たった~~
タコライス・・・侘びもタコ入りと思いましたよ~~
by 侘び助 (2013-10-16 15:48)
タコライスは食べたことありませんが、このお話のオチはわかりましたよ
最後はやはり、ピンクのクラウンを期待しました (^^ゞ
by Michikusa (2013-10-18 07:19)
タコライスと奥様の天然とのお話に、「きっと〇〇だろう」と
想像して記事を読み進めました。
やっぱり予想通りでした(笑)。
衝動買い、本当にいいもので、後に回すとなくなりそうなものは
私も迷わずにその場で買います。
by 青い鳥 (2013-10-21 19:11)
こんばんは。
ご訪問 & nice! いただき、ありがとうございました。
今後も、よろしくお願いします。
by hasseyおやじ (2013-10-27 23:16)